
2015年に集計された空き巣などの侵入窃盗の傾向を見ると、どういった箇所の対策を行えば良いかが見えてきます。
窓や玄関などから侵入されることが多いため、ガラスに防犯フィルムを貼ったり施錠を徹底するといった防犯意識を持つ必要があります。
侵入窃盗とは、住人が不在の時間帯を狙って住居内に侵入して金品を盗む空き巣や、営業時間を終えて閉店している店舗に侵入して窃盗を行う出店荒し、深夜など住人が就寝している時間に住居内に侵入して盗みを働く忍び込みなど、建物内に侵入して窃盗行為を行う犯罪のことを指します。
その侵入窃盗は2015年にまとめられた侵入窃盗の傾向を見ると、2014年には東京都だけで実に6925件も発生しているのです。2013年は7756件、2012年は7970件なので2015年時点では前年と比較して減少傾向にありますが、それでもまだまだ多いのが現状です。侵入窃盗に対して危機意識を持つ必要があると言えるのです。
侵入窃盗の中でも、一戸建てやマンションなどに対して犯行が行われた住宅対象侵入窃盗が半数以上を占めています。
2015年に集計された過去5年間の統計では、56パーセントが住宅を対象にした侵入窃盗が行われているという結果が出ています。つまり、住宅が狙われやすい傾向にあるのです。
住宅対象侵入窃盗には空き巣と忍び込み、そして居抜きの3種類があります。空き巣はその住宅の住人が不在の時に侵入して窃盗を行うよく知られた手口です。忍び込みは夜間に住人が寝静まったあと住宅に侵入し、住人を起こさないように窃盗を行う手口です。そして居抜きは大胆にも住人が在宅中にトイレや食事などをしている隙に侵入して窃盗を行うのです。
空き巣や居抜きなどの住宅対象侵入窃盗が行われる際、狙われやすい住宅の侵入口についても統計結果が出ています。
結果を見ると、半数以上が玄関などの出入り口から侵入されています。そのなかでも最も利用されているのが表出入り口で31.6パーセントを占めています。続いて縁側やベランダの窓が28.3パーセント、リビングの窓が23.4パーセント、その他の窓が11.9パーセント、その他の出入り口などが4.7パーセントとなっています。
統計結果の傾向から分かるように、住宅対象侵入窃盗を行う泥棒は家の住人が日常的に利用する場所から侵入しているのです。空き巣などの被害を防ぐためには、家の侵入口に注目する必要があります。
空き巣の場合、戸建て住宅ではガラス破りが65パーセントを占め、無施錠の玄関などから侵入する無締りが26.8パーセントになっています。一方、マンションなどの中高層住宅ではガラス破りが29.3パーセントに減り、無締りが42.4パーセントに増えているのです。
忍び込みではガラス破りが18.7パーセントと少なく、無締りが74.3パーセントになっています。居抜きも同じ傾向があり、ガラス破りが21.3パーセント、無締りが75.9パーセントになっています。
この結果を見ると、鍵まわりの防犯対策の手薄さが侵入原因になっていると言えるのです。
空き巣をはじめとする侵入窃盗の被害に遭わないためには、侵入の手口や手段に対する正しい知識を得て具体的な対策を行うことが必要になります。
知識を得るに2015年に集計された最新の統計が役立つはずです。犯行を行う際の手口や手段の傾向が分かれば家にどんな対応策を取れば良いか考えられます。
施錠を忘れずに行うことで無締りの手口が使えなくなり忍び込みや居抜きを防ぐことができ、ガラスに防犯フィルムを貼ればガラス破りが出来なくなるため空き巣被害に遭う可能性が大きく減らせます。
このように、侵入窃盗の危険性を意識して住まいの環境を改めて見直すなど、家の防犯対策を整えることが重要なのです。